教育関係者の皆様へ

豊かな大地がご提供する国際理解教育教材

このページからは、豊かな大地が制作した小学校・中学校向け国際理解教育教材をダウンロードすることができます。

監修者のことば:成田喜一郎(東京学芸大学大学院教授)

 認定NPO法人「豊かな大地」は、2007年3月、「地雷除去後での地域の復興・住民の生活再建支援を行うこと」を目的に設立された。  その理念は「私たちは、地雷除去後の大地を甦らせ、子供たちの笑顔が溢れる、平和で豊かな社会の実現」を目指すというものである。
 具体的には、地雷除去後の土地で住民が自立した生活を営むことが出来るように、農地整備、農業技術の普及と生活環境の改善、 そして学校づくりや 子ども支援などを行ってきた。
 その支援活動そのものとその活動によってつながった現地の人々のライフヒストリーをもとに、「豊かな大地」は学校教育で活用できる子どもたちのための、 そして先生のための珠玉の「学習財=教材」を作り上げた。

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 この「学習財=教材」は、新しい学習指導要領で求められている「言語活動の充実」、「思考力・判断力・表現力等の育成」に対応しており、 以下のように今すぐにでも活用できるように 作成されている。

【小学生及び小学校の先生方のための「学習財=教材」】
  ○総合的な学習の時間例「カンボジアの人々と私たちとのつながり」などで活用できる「学習指導
  案」と「ワークシート」
 ○副教材としての写真集「カンボジアの生活」(村の暮らしを中心に)、絵本「カンボジアの少年・ソン
  バーくんの誕生日」、「アジアの白地図」

【中学生及び中学校の先生方のための「学習財=教材」】
 ○地理的分野・総合的な学習の時間「ちきゅう探訪〜カンボジアの「光」と「影」から考える東南アジ
  アの多様性」(実践例) で活用できる「学習指導案」と「ワークシート」、そして「思考力・判断力・表
  現力等を育む課題―創作叙事詩とその解題づくり等―」
 ○公民的分野「持続可能な社会の実現に向けて」(持続発展教育=ESD実践例)で活用できる「学習
  指導案」と「ワークシート」、「思考力・判断力・表現力 等を育む課題―創作叙事詩と その解題づく
  り等―」
 ○副教材としての「カンボジアの学校の先生からのメッセージ」(Tierra100号)、インタビュー集「カン
  ボジアの人々が見た内戦」、 写真集「カンボジアの暮らし」 (アンコールワット、学校、水害の様子、
  僧侶、地雷等)、絵本「カンボジアの少年・ソンバーくんの誕生日」、「地雷マーク画像」

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 さて、この珠玉の「学習財=教材」を通して、子どもたちはいったい何を学ぶのだろうか。
   カンボジアという異なる国や地域に生きる人々の過去と今のくらしを「鏡」にしてみずからの暮らしを見つめ直したり、 直接同時代に生きるカンボジアの子どもたちと つながることによって援助することされることの意味を考え、今自分にできる行動を選択していったり することになるのではないだろうか。
 また、先生自身が、この「学習財=教材」を活用することによって、深く意味のある「本質的で根源的な問い」―たとえば、「人はなぜ人を助けようとするのか」 「どうしたら自立を促す援助ができるのか」など―の存在に気づき、子どもたちのためにみずから永続的な思考や理解をしてゆくことになるのではないだろうか。 ぜひ、各小・中学校でこの珠玉の「学習財=教材」が活用されることを期待したい。

                      2012年12月31日

                    東京学芸大学大学院教育学研究科教育実践創成講座
                                           教授 成田喜一郎

教材開発者のことば:津山直樹(中央大学大学院)

 本教材は、NPO法人「豊かな大地」が実施してきた小中学校でのワークショップをさらに意味のあるものにするために開発された。
 事前授業・事後授業を含めたカリキュラムの中に児童・生徒に身に付けてもらいたいスキルを埋め込み、 学習を効果的にするための文字資料・絵画資料・ 写真資料・映像資料も散りばめた。
 本教材のカリキュラムについては、NPO法人「豊かな大地」の活動内容に合致する教科領域として社会科地理的分野と 社会科公民的分野に絞り、 総合的な学習の時間とのクロスカリキュラムというかたちをとっている。
 地理的分野では東南アジアを扱う単元において「ちきゅう探究〜カンボジアの『光』と『影』から考える東南アジアの多様性〜」を設定した。
この意義は世界遺産と地雷に象徴される「光」と「影」を持つカンボジアから東南アジアの多様性を学ぶことで、社会の転換が求められている日本で生きる 子どもたちに とって有効な教材となりうる。
 また、公民的分野では新学習指導要領に登場してきた最終単元「持続可能な社会の実現に向けて」において 「持続可能な社会の実現に向けて〜NPO法人『豊かな大地』の カンボジア支援を通して〜」を設定した。
 この意義は「支援」のあるべき姿をNPO法人「豊かな大地」がおこなっている活動から考えることにある。
 そこではリアルな現状を伝える資料を多角的に考察していくことに重きを置いている。
 さらに、道徳や学校行事などで実施しやすいようにワークショップの部分のみを取り出して再編集したカリキュラムも構想した。
  いずれのカリキュラムについても現代社会へ興味・関心を持つように「問い」を探し、「問い」を愛し、「問い」に応答する力を 身に付けられるようにスキルを埋め込んでいる。
 そして、このスキルによって自らの想いを発信し、社会参画していける可能性を示唆した。
  本教材のカリキュラムをベースとして、先生方の想いや目の前の児童・生徒の実態(学びの履歴・くらしの履歴)に合わせるかたちで更新・深化してもらいたい。
 内容の順番を入れ替えたり、資料の取捨選択などによって児童・生徒にとって「楽しく、わかり、ためになる」授業にしてもらえると幸いである。
 また、本教材を通して「NPOとは何か」「開発とは何か」「支援とは何か」などさまざまな世代が一丸となって永続的に考え続けなければならない 本質的で根源的な問いを探し、 応答し続けることを願う。